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中小企業の環境ビジネス取組み

著者: 山本 泰三  /  カテゴリ:講演会 /  講演者:辻 通夫 /  更新日時:2008年12月22日

 環境研究会【特別講演会】 060619

テーマ:「中小企業の環境ビジネス取組み

  キーワード   太陽光発電、風力発電、環境ビジネス、ワット神戸、エネルギー、

講 師:講師:辻 通夫氏 NPO法人ワット神戸アドバイザー 技術士(衛生工学)通夫

1.  はじめに

太陽光発電や風力発電等化石燃料を使用しない発電方法が開発されて久しくなるが、実用面ではいずれもコストの関係でなかなか進まないのが実情である。今回は、太陽光発電を中心にNPO法人として新エネルギーの普及活動経緯と市民への普及活動について紹介する。

2.  NPO ワット神戸とは

太陽光発電の普及と省エネルギーの推進を目的に、神戸市周辺の中小企業経営者と技術者で平成13年に設立された環境に特化したNPO法人である。

(1)NPO ワット神戸の3つの「しょう」エネルギー取り組み

「生」エネルギー:新エネルギー(太陽光発電・太陽熱利用等)

「省」エネルギー:CO削減+コスト削減

「正」エネルギー:環境と人間に優しいエネルギー利用

(2)NPO ワット神戸の3本柱の活動

   ①    太陽光発電の普及・推進活動 ②省エネ診断コンサルタント ③教育・啓発活動

(3)NPO法人設立の趣旨

   ①    太陽光発電を普及するには高い価格の壁

   ②    中小企業に省エネ技術を普及するには専門知識が不足

   ③    学識経験者・企業OBの技術者・大学等の研究機関・市民ボランティア等に参加を呼びかけ

   ④    国・自治体に普及・技術開発のための支援をお願い

3.  NPO法人 ワット神戸の活動

  (1)活動概要

   ①    NPO法人CS神戸から第1号市民発電所を受注、納入(平成14年)

   ②    「太陽光発電建設スタッフ養成講習会」実施(平成14年)

   ③    太陽光発電、省エネ等環境事業に取り組む企業技術支援開始(平成15年)

   ④    省エネ対策を中小企業の新規事業として確立するためのモデル事業開始(平成16年)

   ⑤    兵庫地域新エネルギー、環境リサイクル関連新事業創出事業(平成17年)

   ⑥    兵庫地域における新エネルギー関連ビジネスの創出事業(平成18年)

 (2)新エネルギー設備導入支援

   ①太陽光発電(民間) :7件    ②太陽光発電(公共施設)  :2件

   ③太陽熱温水器   :1件    ④マイクロ風力発電    :4件

 (3)省エネルギー診断活動

   ①老人福祉施設 :5件   ②病院 :5件

 (4)広域的支援ネットワーク拠点重点強化事業取り組み(平成17年~)

これまでの取り組みが評価され、新規事業に対して、参画出来る機会が増えてきた。今年度からはバイオマスエネルギーにも係わることになる。

    太陽光発電建設推進・新技術活用と事業推進プロジェクト

    小型風力発電の研究と普及推進化プロジェクト

    次世代型色素増感型太陽電池の開発と事業化プロジェクト

(色素増感太陽電池が今の太陽光発電に代わるには未だ10年はかかる。)

    都市型バイオマスエネルギーの実用化研究プロジェクト

(5)市民への普及啓発活動

    セミナー 太陽光発電を設置した所で開催 (平成17年度 3回)

    環境省・兵庫県・神戸市のイベントに参加

4.  Q&A

Q:太陽光エネルギーや風車等自然エネルギーを利用した発電がなかなか普及しないのは費用の問題。ある程度の補助がないとペイしないのが実態。特に風車については非常にあやふやに思う。近畿地区でペイしているのか?風車は非常なリスクがあると思うが。

A:太陽光の値段については、NEDOのPV2030ロードマップで目標値を作っている。目標通りいけばかなり普及すると思う。風力発電の補助を受けるためには1年以上の風況調査が必要。風の強いところは風の通り道であるところ、利用出来る場所はあると思う。神戸沖のフェニックスは、自家発電をつけているが、風速もありそうなので風力発電活用の可能性もある。風力発電は、離れ小島の独立電源としてちょうどよいのではないかと思う。自然エネルギーの普及は今後の値段とのかねあいになる。

Q:風力発電の電力は風速の3乗に比例する。近畿については難しいのでは?自然景観などの制約も多い。海外では、中国のウルムチに300台近くの風力発電があるが、昼間は足りているのか止めているものもある。この様に自然条件で風が吹けばよいが、日本では場所が少ない。

   日本では、太陽光発電については、家庭に普及しようとしているのでは?新しく建てる家につけるのか?既存の家にもつけるのか?どういう方針で普及しようとしているのか?

A:今までの実情から言えば、家庭への普及が多い。今年から兵庫県が補助金を出すが、対象は既設の家への設置に限られる。やはり、新設の家の方が安くつけられる。

Q:既設の家につけた場合の回収期間は?

A:20年位かかる。

Q:既設は建築基準法で太陽電池をつけるのに補強が必要な場合もあるのでは?

A:太陽電池はさほど重くない。架台を入れて15㎏/m2程度。

Q:普通の20年位経った中高層マンションが多いが、その屋根に設置するには?

A:高層は高くなればなるほど風圧がかかり、太陽電池も強く重いものになっている。そのため、建物の補強が必要となってくる。

Q:NPOのメリットは?

A:家庭用はメーカーがやっている。NPOでやっているのは民間。公共設備民間企業は難しく、回収に20年もかかる、ものを作るには勇気がいる。公共設備の場合は、例えば豊岡の水害で電気が止まったが、その様な場合のバックアップになる。あと国が取り組んでいるバッテリーを組みピークカットする等手を変え品を変え取り組むことができる。

Q:歴史的に見て、太陽電池が売れるのは、逆潮流ができる様になったからか?

A:売電との系統連携が出来るようになって家庭用が普及した。家庭では、バッテリーをつけて独立電源にしてもペイしないが、事業所用は太陽電池が大きく、バッテリーと対で対応する可能性もある。事業所内にバッテリーをつけ夜間の安価な電力をバッテリーに充電し、昼間に使用している例もある。

辻 通夫氏監修,山崎洋右 記)


著者プロフィール 著者
> 山本 泰三
主な経歴
> 1941 神戸生まれ
1964 名古屋工業大学卒業  大阪ガス㈱入社
2000 大阪ガスを退社、㈱エコ・サポートを設立開業。
2006 (有)フレあいサポートを設立、「フレあいスポット」を開業




資格
> 

EA21審査人(040102)
技術士(環境、総合技術監理部門)


その他
> 

ISOコンサルタント
著書(共著): 「職場リーダーのスキルアップノート」など4冊


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